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山梨県道志村でずっと夢だった自分の本屋を開いた話
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2024.07.22 ライター:もくめ書店

書き出し、まずは。

いつでも文章の書き出しというのは難しい。何時間も何日も考えあぐねるということはめずらしくもないけれど、今回は特に大変難しく悩んだ上に「書き出しは難しい」という禁じ手を初っ端からやってしまい、これでよいのか!?と悩んだが結局のところ他に思いつかなかった。
というのも、移住について書いてほしいということで、たしかにわたしは都内から山梨県道志村に移住してきた移住者なので素直に経験を書けばよいのだろう。深く考えることなく移住について感じたことをそのまま書けばよいと言われたので引き受けたものの、そうは言ってもわたしは本屋なので、今まで本のこと以外はほとんど書いたことがなく。本を絡めずに文章はどう書けばいいのか……と悩みまくってしまったのである。
でもとにかく書いてみよう。書き出さなければ始まらない。思い起こせば今から3年前に遡る。
移住の発端はとある物件が売りに出されたことを知ったことにある。普通なら知る由もない、インターネットにも情報は出ない小さな村の小さな別荘。美しい景色と目の前を流れる小川のせせらぎが楽しめるささやかな物件だった。その景色以外はとりたててメリットもなく、建物は古くてガタがきている。目の前の道路は狭く車の通行はしづらいうえに、夕方にもなると街灯がないので真っ暗にもなる。そしてとにかく寒い。そんな小さな別荘をわたし達家族は買ったのであった。
きっかけは、、、

田舎暮らしをしたいから物件を探したいという声をよく耳にするが、はっきり言うと田舎で物件を見つけるのは容易ではない。なぜなら、不動産を所有しているのは年配者ばかりのため、売りたくても正式に売り出すための幾つものハードルを越えられないのである。まず物件を売りに出すということは片付けからはじまりなかなかの体力仕事、年配者にはきついハードルになる。当然わたしたちが買った物件も正式に売りに出されたわけではなく、じゃあなぜあの物件を見つけたのかというと、たまたま義母が住む家の隣にあの物件があったという偶然にある。といっても夫の実家が山梨県道志村にあったというわけではない。わたし達が結婚した後、夫の母つまり義母が田舎暮らしをしたいからとここ道志村に家を買い、単身で引越しをしていたのだ(ちなみに義父はもともといない)。
そんな縁があり、わたし達はこの道志村にちょこちょこと子どもを連れて遊びに来ていた。そして、空気の美味しさ、水の美味しさにはシンプルに体が喜ぶということを発見。四季折々の自然の美しさをずっとそばで感じられるということはなんて贅沢な豊かさなんだろうと、この土地に義母と同様に徐々に魅了されていったのだ。
移住者として

今ではここ道志村の田舎暮らしに馴染み、移住者たちを中心にコミュニティも出来、ありがたいことにかなり居心地よく暮らせている。さらに、わたしは長年の夢であった自分の本屋を開くという夢も叶えている。移住したことがきっかけにこの道志村で本屋を開けたことで幸せだなと思うことも多く、わたしの移住と本屋は切っても切れない関係といえる。だからこそ、移住について書くにあたり、本屋をオープンさせた経緯なども交えながらポツポツとお話しできたらなと思う。ぜひ、興味のある方はお付き合いいただければ嬉しい。
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