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村で本屋をやるということ 後編
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2024.11.25 ライター:もくめ書店

なぜ人は本屋に行かなければならないのか

さて前回の続きです。
なぜ人は本屋に行かなければならないのか
それはネットで本を買うことでは得られないことを本屋ではたくさん得られるから。
まず本を作る人、売る人、買う人が存在するということ。面白い本を手にするまでにたくさんの人が存在するということが、はっきりとではなくてもなんとなく意識できる。
人を介して本を手にするということは、想像以上に大切なんじゃないかと実際に本屋で働くうちにわたしは思うようになった。
本は人

本には大抵人のことが書かれている。コンピューターの本であってもそのコンピューターを使うのは人なのだ。だからつきつめればそれは人が使いやすいように作られた機械の使い方なのだ。
本を読むと言うことは人を知るということなのだと思っている。
自分自身をでもあり、愛する人のことでもあり、見ず知らずの他人のことでもある。
それからもちろん本屋では知らなかった本を見つけることができる。見たこともなく想像もしなかったような本を知る喜びを体験し、世界を知ることができる。
そこからまた自分の世界を広げられるのだ。
自分の世界が広がると何が起こるかというと、好きなものを選択する範囲が広がる。
自分の好きなことがより明確にわかるようになるし、そこがはっきりすることによって、自分の骨格のようなものを強くすることができる。
これらのことは、生きていく上で実はとっても大切なことなんじゃないかと思う。
自分の世界を広げ、好きなものを見つけ、人を知るということがだ。
それは、何か困難なことが起こったときでも容易には倒れない強い柱となってくれるから。
だからわたしはこの村にも本屋があった方がいいと思った。
そんな本屋になりたい

近所の気兼ねない本屋さん。友達同士でお小遣いを握りしめてワクワクしながらいく、何かのためになる本ばかりじゃなくて、雑誌や漫画やはたまた全然意味なんてないけど面白い本や、見たこともないような変な本など……いろんな本が選べる場所。
それがわたしの思う本屋さんだ。
昔、子供だったころ未知の世界を覗きにいくようなワクワクとドキドキと、なぜか少しの後ろめたさと共に足を運んだ街の小さな本屋さん。
わたしもそういう本屋さんになりたい。
そんなふうに思ってこの村に小さくても誰でも気軽に足をはこべるような、本屋を作りたいと思ったのが最初。
実際やってみると車社会の村では交通事情で子どもたちはなかなか気軽には来られなく、親の車が必要があるため、毎日のように通ってくれる子どもはなかなかいない。しかし、それでも「森のおはなし会」といったイベントをこつこつと開いていくことによって、遊びに来てくれる子供たちは増え、今では村外からも子供連れの家族が来てくれるようになった。
ネット書店でも都心の書店とは違う小さな本屋だけど、本に触れてくれる子を少しでも増やしていきたいと思っている。
「森のおはなし会」は毎月毎月第3日曜日に開催予定、変更もあるから、ぜひSNSをチェックしてほしい!
誰でも無料で参加できるのでいつでもお問い合わせください。
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