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民話の村、道志村

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地方移住

2024.12.23 ライター:もくめ書店

民話の村、道志村
道志村

語り継がれる民話が本に

今年の夏に出版された1冊の本、それが『道志村の民話さんぽ 自然の神々と人が出会う里』末創一著 山梨日日新聞社 だ。
もくめ書店も制作の段階で何度かお話を聞かせていただき、僭越ながら装丁やデザインについてアドバイスさせていただいた。ここにあるたくさんの民話は、著者である末さんが時間をかけてご自分の足で歩いて採取した道志村にまつわる物語だ。
それは各地に同じように残る河童や天狗伝説のようなものもあるし、道志村独自の源頼朝伝説と言われるものもあってとても面白い。
道志村の6つの集落ごとに語り継がれる民話をわかりやすく編纂してくれているので、これから道志村に住みたい方や、道志村に興味があるという方にも読みやすい本だと思う。

村史『道志七里』の存在

その民話さんぽの中にも出てきているのだけれど、わたしが道志村で本屋をやると言った時に村の人々から真っ先に言われたのが、道志村には『道志七里』があるということだった。
それはいったい何?という状態だったわたしに、親切な村の人たちが寄付してくれてもくめ書店には今『道志七里』が2冊ある。
束が5cmはあろうかという分厚い箱入りのこの本は、伊藤堅吉という民俗学の先生がまとめた道志村の村史であって、それに民俗学も融合させたかなり珍しい1冊だ。
単純な村史だけではなく、村人に語り継がれる民話や宗教の話などもしっかり記されていて、非常に貴重な1冊となっている。もしかしたらわたしが知らないだけで、歴史と民俗学を取り合わせた資料というのは存在しているのかもしれないのだけれど、この人口1500人程度の道志村の規模でこれだけ立派な村史があるということ自体稀有なことだと思う。

村の本屋として

このような貴重な本が出版されるほど、道志村というのは語り継ぎたくなる魅力があり、謎がある村なのだと思う。
これから残念だけれど、どんどん語り継ぐ人は少なくなり、民話やお祭りという文化も少なくなっていってしまうだろう。だけど、村に根付く本屋としてやはり伝えていきたいという思いがある。
『道志七里』はいつも店内で閲覧ができるようになっているし、『道志村の民話さんぽ』は現在もくめ書店で大好評販売中だ。
村民だけではなく、道志村に興味がある方はぜひ気軽に見にきてほしいと思う。

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